【ドローン深堀】2回目 ドローンの歴史

ドローンの歴史

「ドローン」なんて新しい用語のようで、実際のところラジコン飛行機(又はヘリ)の事だ。

ラジコンなら昔からあるので特段難しい歴史があるとも思えないがちょっと調べてみた。

第1次世界大戦時は、ドローンを遠隔から操作するという発想しかなかった。

第2次世界大戦時にドローンの研究本格化。最初は飛行爆弾みたいなものとして研究。 B-17と呼ばれる飛行機を、BQ-7とバーベキューみたいな名前の爆弾飛行機に改造し1944年から作戦に投入するが、操縦不能に陥り墜落してしまう事が多く成功は一度もなかった。よって1945年に作戦中止に至る。

戦後、無人型B-17を、1946年に行われた核実験の降下物測定に使用。ただ測定が成功したのかどうかは不明。

アメリカ空軍は1950年代に「BQM-34」を開発。
アメリカ海軍はヘリコプター型ドローン「QH-50 DASH」を配備。

1970年頃より、アメリカやイスラエルで写真偵察用ドローンの開発を開始。

1980年代から2000年には電子通信機器の発達により、遠隔操縦と映像入手のリアルタイム化に成功。

2001年以降、つまり21世紀以降は攻撃機型ドローンの展開が積極的に行われている。

2009年アメリカ軍は1,071機のドローンを入手。

2010年アメリカ軍は1,297機のドローンを入手。

最近では、高高度の飛行が可能なドローンによる通信の中継器的な利用を目的とした機体の研究が進んでいる。

ドローンの研究開発はアメリカやイスラエルで盛んにおこなわれていたが、EU各国は「無人機なんて使いもんのならん」と言ったかどうか定かではないがとにかくその有用性に疑問を抱いていたため開発が遅かった。ところがアメリカ軍の無人機のすご過ぎる活用方法を見て驚きあわてて開発を始めたが進化は遅れたままだ。

日本では、1950年代から研究が始まり、偵察分野や、ヘリコプター型ドローンからのミサイル攻撃などの研究が進んでいるそうだ。また、農薬散布等にもドローンはかなり活用されている。私の友人にも2名の農薬散布ドローンのパイロットがいる。なお、世界初の産業用ドローンを開発したのはヤマハ発動機であり、販売は1988年から行われている。

最近では中国での軍事ドローンの開発がで急速にすすめられ脅威となるかもしれない。

軍事ドローンの操縦者は、実際の戦闘機のパイロットと違い地上で操縦するので戦場に派遣されることもないが、その分勤務時間が長くなる。中継器を通じて作戦行動をするので自国にいながら攻撃に参加することになる。

従って攻撃型ドローンのパイロットは他国の目標を攻撃殺傷し、勤務が終わり自宅に帰り家族と普段の生活を送るという今までならあり得ない行動を繰り返すことが心に悪い影響を与えているそうだ。

また、殺傷場面をカラーディスプレイや赤外線モニターで鮮明に見る行為も多大なる心的外傷を生じさせている。

そのような事などにより、攻撃型ドローンのパイロットは実際の戦闘機のパイロットとよりもPDST(心的外傷後ストレス症候群)の発症率が高いとの結果も出ている。

技術の革新は軍事面から進むことは多々ある。
 
インターネットも元々アメリカ軍が開発した通信網だったが、それが現在では一般人にとっても切り離すことのできないテクノロジーになっているように、ドローンもその例外ではない。

今後、平和的に有用にドローンが使用されることを望みたい。

ドローン深堀

連載予定

  1. 1回目 ドローンとは
  2. 2回目 ドローンの歴史
  3. 3回目 ドローンの種類
  4. 4回目 ドローンの活用方法
  5. 5回目 ドローンの問題点
  6. 6回目 ドローンの将来性
  7. 7回目 ドローンまとめ